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一つとして同じ身体は無い。
「人の身体は一つとして同じものは無い。同じ人の身体でも一度として同じ状態は無い。」
・・・中国修行中に鍼灸・推拿の師匠から何度と無く聞かされた言葉です。
そのころは「そんなものかなぁ・・・」というくらいにしか聞いていませんでした。
しかし、治療活動をなんとかスタートさせて、治療を重ねるにつれて
教科書通りの症例などない(泣きですね)ということを感じ始めていたある時、ふとした拍子に上の言葉を思い出しました。
その刹那、突然稲妻に打たれた感覚が身体の真ん中を走ったのです。
なんと、いつも聞かされていた言葉こそがその答えだったのです。
この教えを腹に据えると、全てに於いて同じものは無いということになるじゃないですか!
...この名言を言葉が通じているのか通じていないのか分からない
日本人に言い続けていた老師達の心境は如何だったのだろう...?
と、思い返すたびに今でも恥ずかしくなるばかりです。
東洋医学の歴史は先人達の日常の積み重ねの歴史であります。
自分もまだまだ短いながらその流れの中にいる事を自覚し、
師の教えを胸に目前の治療に取り組もうと、日々心を新たに治療に臨みます。
気の流れは水の流れる様に等しい
・・・とは、中国の古の陰陽家が言った言葉です。
気というものは残念ながら見えません。しかし、水なら見えます。
人の体内も約70%が水分であり、命の水である血液がくまなく流れ、
循環することにより生命が保たれています。
このことからも昔に言われた事もあながち間違っていないのではないでしょうか・・・
水の流れには岩をも砕く激流も、景色を映す鏡の様な静かな流れもあります。
これは人の気持ちも同じ。
なぜなら私達の気持ちこそ、気の持ち様=気の状態だからです。
気が激しく動けば怒りますし静かであれば気が落ち着いている、と言えます。
あなたの日常は如何ですか?水=気の流れは激流ですか、凪いでいますか? 水門を開けたり閉めたりして、その流れを調えることこそが鍼灸治療なのです。




